2024年(令和6年)4月1日より相続登記(相続による不動産の名義変更)が義務化されます

2024年(令和6年)4月1日より相続登記(相続による不動産の名義変更)が義務化されます。

 

今まで義務ではなかったのか?とおもわれる方もいらっしゃるとおもいます。しかし、2022年6月現在、不動産の権利についての登記は義務ではありません。ただ、不動産を購入するときや新築建物を建てた場合に、所有権の登記をしないなんてことはまずありません。不動産会社が売買の仲介をするときや銀行にて住宅ローンを組む場合に登記することが条件となっているからです。売買や新築建物の所有権の登記は事実上義務と言っても過言ではありません。ですから不動産登記(名義変更)は義務とおもっている方も結構いらっしゃるとおもいます。

それとは異なり相続の場合、不動産業者や銀行が絡むことは通常ないので相続登記をせず放置されていることも多いのです。理由は、面倒だから放置、相続人間で揉めて手つかずなどですが、そもそも相続登記をするなんてこと自体を知らない方もいらっしゃいます。

これにより登記記録からは所有者がわからない所有者不明土地が増加し社会問題にまでなっています。皆さんも一度はテレビなどでみたことがあるのではないでしょうか?所有者不明土地は全国に410万ヘクタールあるといわれており九州の面積以上に膨れ上がっているそうです。この経済的損失は年間1,800億円といわれています。

 

なぜ所有者不明土地は困るのでしょうか?

・開発計画が立ち上がってもそこに所有者不明土地があると所有者の探索に時間と費用がかかる。

・公共事業や復旧、復興事業がすすまない。

ということがあげられます。

 

所有者不明建物は、空家が倒壊しそうになっていても所有者の探索に時間がかかりその間に倒壊し人にケガを負わせるかもしれないということなどが問題です。いわゆる空き家問題です。

 

登記名義人に相続が開始し、更にその相続人が死亡、相続が何次も重なり相続人の数が膨大に膨れ上がると、戸籍取得など相続人調査に膨大な時間と費用がかかってしまいます。

連絡がつかない相続人がいるとそこで手続きは止まってしまいます。

高齢化の進展による死亡者数の増加により今後ますます深刻化するおそれがあります。

 

そこで、相続登記を義務化することになったのです。

正確には、以下の登記です。

・「相続」を原因とする所有権移転登記

・「遺言」を原因とする所有権移転登記(遺言でも取得する者が法定相続人でなければ義務ではない)

 

期限は、自己のために相続の開始を知り、かつ、不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記をしなければなりません。

 

義務を怠ると罰則(ペナルティ)があります。

もし正当な理由がないのにこの義務に反すると10万円以下の過料の制裁対象となります。

なお刑罰でないので前科にはなりません。

 

施行されるのは2024年(令和6年)4月1日からです。

施行日より前に開始した相続についても適用されます。施行日前に開始した相続については、施行日あるいは自己のために相続の開始を知り、かつ、不動産の所有権を取得したこ

とを知った日のいずれか遅い日より3年以内に相続登しなければなりません。

 

 

ということで相続登記は放置せずなるべくはやくするようにしましょう。

 

不安な方は専門家に相談してみてください。

 

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